明日の経営を考える―名経営者・哲人の金言①

 皆さま,こんにちは。

 弊所のブログをご覧いただき,ありがとうございます。

1はじめに

 弊所の開設前後を通じ,ご縁をいただいた中小企業の皆さま,個人事業主の皆さまの経営を法務・税務等においてサポートさせていただいておりますが,小さいながら自ら事業経営に携わる立場になりました。それ故に以前と比べ,名経営者とされる方々が著した啓発本を読んだり,志を同じくする方々が運営する勉強会に参加したりして,企業経営について考えを巡らせる時間が多くなりました。

 現在は,変化が非常に激しい時代です。日々刻々と変化する状況に即応する柔軟性が大切であることはいうまでもありません。しかし,他方で,時代や業種を問わず,企業経営に妥当する普遍的な価値観や理念というものも確実に存在すると思います。私たち企業経営に携わる者は,そのような普遍的な価値観や経営理念をしっかりと確立し,それらを根っこに据えて事業運営に当たるとともに,自社内外にそれらを浸透させる使命を負っている旨の思いを日々強くしているところです。

 私は,生ある限り,自らの人生や経営について考える果てなき旅を続けることになります。

 そこで,自戒の意味も込めて,これから不定期に名経営者・哲人の金言を紹介させていただき,自らの思考を深め,あるいは,振り返りの機会にしたいと思います。

2「成功は運のせいである。失敗は自分のせいである。」(松下幸之助さん)

~私自身の経営については,このように考えてやってきた。すなわち物事がうまくいった時は〝これは運がよかったのだ〟と考え,うまくいかなかった時は〝その原因は自分にある〟と考えるようにしてきた。つまり,成功は運のせいだが,失敗は自分のせいだということである。

 物事がうまくいった時に,それを自分の力でやったのだと考えると,そこにおごりや油断が生じて,次に失敗を招きやすい。実際,成功といっても,それは結果での話であって,その過程には小さな失敗というものがいろいろある。それらは一歩過てば大きな失敗に結びつきかねないものであるが,おごりや油断があると,そういうものが見えなくなってしまう。けれども〝これは運がよかったから成功したのだ〟と考えれば,そうした小さな失敗についても,一つひとつ反省することになってくる。反対に,うまくいかなかった時に,それを運のせいにして,〝運が悪かった〟ということになれば,その失敗の経験が生きてこない。自分のやり方に過ちがあったと考えると,そこにいろいろ反省もできて,同じ過ちはくり返さなくなり,文字通り「失敗は成功の母」ということになってくる。~

【出典:松下幸之助著「実践経営哲学」】

 

 非常に深い内容ですよね。私も全くそうですが,人間は,とかく物事がうまくいっているときは,それを自分の力であると過信し,逆に,物事がうまくいかないとき,あるいは,何かに失敗したときなどは,自らを省みずに,原因を他者に求める,そういう傾向があると思います。しかし,過信等から生じる慢心,驕りこそが,やがて大きな災禍をもたらす原因になりかねません。また,素直な心,謙虚さを大切に,日々反省しこれを活かすことが,その後の成功を引き寄せる着実な一歩になるものと思います。

 一見ごく当たり前のことのように思われますが,「言うは易く行うは難し」です。常に肝に銘じ,日々の実践を心掛けたいと思います。

 弊所のブログをご覧いただき,改めて感謝申し上げます。皆さまとのご縁に感謝し,日々精進して参ります。

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