遺産分割協議が調わないとき

当事者間での遺産分割協議が調わない場合,あるいは,遺産分割協議に参加しようとしない相続人がいる場合,遺産分割はそれ以上進めることができないのでしょうか?

答えはNOです。当事者間で遺産分割協議が調わないとしても,家庭裁判所の遺産分割調停,遺産分割審判という手続で,遺産分割を進めていくことになります。

1遺産分割調停

遺産分割調停は,管轄の家庭裁判所に調停を申し立てることにより開始します。裁判官1人と調停委員2人が主催しますが,通常は調停委員2人が,当事者を個別に呼んで事情を聞きます。

預金の残高証明書や不動産の固定資産税評価証明書など,遺産に関する資料等の提出を求められ,それらを基に,裁判官や調停委員が必要な助言をしてくれたり,分割案を提案してくれたりします。

調停に当たっては,申立書,当事者目録,遺産目録,相続関係図といった必要書類を作成して申し立てる必要がありますが,これらの書類の作成は弁護士が代理することが可能であり,それにより書類作成の負担を回避でき,手続を迅速に進めることが可能になるでしょう。

また,弁護士が調停の場に代理人として出席することもできます。なお,行方の分からない相続人がいる場合,不在者財産管理人の選任や失踪宣告の手続が必要になりますが,これらについても弁護士に任せれば安心です。

2遺産分割審判

遺産分割調停でもまとまらなかった場合は,調停は不成立となり,自動的に遺産分割審判に移行することになります。

遺産分割審判が協議や調停と大きく異なるのは,「話し合い」の手続ではないことです。提出された資料や各当事者の主張を踏まえ,裁判官が最も適切と考える遺産分割方法を決定します。

相続割合は,基本的に法定相続分どおりになります。

審判は,裁判に近い手続であるので,法律知識のない方が自力で対応するのは非常に難しいといえます。

手続に精通し,法律知識の豊富な弁護士に依頼いただいた方が,納得のゆく結論が得られる可能性が高くなります。迷わず弁護士にご相談ください。

当事務所では,遺言書の作成や相続問題に積極的に取り組んでいます。当所弁護士は,20年に及ぶ検事としての捜査公判業務を通じて培われた事実認定力,証拠収集力及び対人交渉力には定評があり,自信もあります。親身になってお話を伺い,お客様ごとの最適解を求めて,迅速かつ適切に対処してまいりますので,遺産分割協議を検討されている皆さまも,安心して当事務所にご依頼ください。

お問い合わせフォーム

 

ページの上部へ戻る

keyboard_arrow_up

05055270312 問い合わせバナー