一口に借金といっても,様々な種類のものがあります。
また,収入や借入の詳しい状況も,人によってそれぞれ全く異なります。個人の債務整理の代表的方法として,「任意整理」,「個人再生」,「自己破産」がありますが,それぞれの手続の内容はもとより,利用に適したタイプも異なります。大切なことは,それぞれの事情に適した債務整理の方法を正しく選択することです。
ここでは,債務整理の手続ごとに,利用に適したタイプの方をご紹介いたします。
このページの目次
1任意整理の利用が適した方
任意整理は,債権者と直接話し合いをして,借金の返済額や返済方法を決め直す手続です。任意整理を選択するときは,大幅な借金の減額は難しいですが,事案に即した柔軟な解決が可能です。
任意整理の利用が適した方は,以下のとおりです。
- 消費者金融からの借金やクレジットカードの借金がある方
- 収入があり,最低限の返済能力を有する方
- 保証人がいる借金を有する方
- 借金の総額があまり大きくない方
2個人再生の利用が適した方
個人再生は,裁判所に対し申立てを行い,負債総額を大幅に減額してもらえる方法です。個人再生では,元本部分を含めた返済額の大幅な減額が期待できますし,住宅ローンがある方の場合,住宅ローンを残して他の借金だけを減額する特則を利用することもできます。ただし,裁判所を介した手続ですので,手続が厳格である上,一定以上の収入がある方しか利用できません。
個人再生の利用が適した方は,以下のとおりです。
- 消費者金融やクレジットカード会社等に対し,多額の借金がある方
- 住宅ローンと他の負債を抱え,どうしてもマイホームを手放したくない方
- 住宅ローンを滞納し,既に保証会社の代位弁済や競売が開始されているが,それでもマイホームを守りたい方
- 安定した収入がある方
3自己破産の利用が適した方
自己破産は,裁判所に対し申立てを行い,裁判所の免責許可が得られれば,ほとんどすべての借金支払義務を免除してもらえる,非常に効果の大きい手続です。
どれだけ多額の負債があっても免除額に限界はなく,全額免除してもらうことが可能なので,多額の借金を抱えている方や,無収入あるいは収入が少なく,支払能力のない方に向いています。
自己破産の利用が適した方は,以下のとおりです。
- 事業に失敗して多額の借金を抱えている方
- カードローンやクレジットカード,消費者金融に対する借金が増え過ぎて,到底それらの返済ができない方
- 無収入あるいは収入が少なく,返済を続けていくことが困難な方
4弁護士に依頼するメリット
以上のとおり,多額の借金返済に耐え兼ね,債務整理を検討するにしても,収入や借入の詳しい状況は,人それぞれ全く異なりますので,それぞれの事情に適したベストな方法を選択することが何より大切です。
そして,それぞれの事情に適したベストな方法を正しく選択するには,民事再生法,破産法等の法律知識や経験が物を言いますので,多額の借金を抱えお困りの場合には,迷わず早めに弁護士に相談いただくことをお勧めします。
当事務所では借金問題の無料相談に対応しております。親身になってお話を伺い,皆さまの借金問題の解決に向け,迅速かつ適切に対処してまいりますので,債務整理をお考えの皆さまも,安心して当事務所にご依頼ください。